第弐拾七話
『 月灯の下で 』

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触れた唇に、敏感に反応するシンジ。3度キスをして、アスカは「初めてだから、…ヘタかも」とシンジを見ずに言う。
シンジは何か言おうとしたが、それより早くアスカの舌先が触れた。
「うっ!」なめらかな唾液含んだ舌先が、シンジの裏鬼門を一閃した。
アスカは舌の先端や横側など、試しながら愛撫する。
そして、もっとグロテスクな物を想像していたが、先っちょは案外テカテカ光っていて、かわいいなどと考えていた。
そして、口に含んだ。
『ぉあっ…』シンジが声をもらす。
アスカの口は小さく、口いっぱいにほおばるが、少し苦しい。
シンジは初めての感触に五感が集中した。舌やほほの裏側が、ぴったりと吸い付いてくるようだった。温度が違うのか、少しひんやりと温かい。
トロリとした唾液に、全体が包まれていった。
アスカも鼻よりも、口での呼吸のタイミングがわかってきた。
卑猥な音が出たが、夢中でしゃぶるアスカ。
『これが入るんだ…?』
舐めたりくわえたりを繰り返すと、シンジが「あっ!」っと声を上げた。
ちょうど口を放しかけた時肉ぼーは脈動し、白い液体がほとばしった。
大半は口内に、最後の脈動が顔に降った。
一瞬の出来事に、アスカはわずかに茫然としたが、唾液に混ざったそれを一気にゴクっと飲み込んだ。口元から溢れた分も舐めとる。
少しばかりニガさに眉をひそめる。
シンジは言葉を出そうとしたが、それより早くアスカは残りを舐め取った。
そして、そのまま口に含むと静まりかけたそれは、隆盛を取り戻す。
それを見て、アスカは驚いて目を丸くした。
「ぅ〜ん。元気?」見上げてアスカが笑った。

シンジはアスカの手首をつかんだ。
引っ張るようにして立たせると抱き締めキスをした。
視線を交わす。一瞬目を伏せ、照れるようにシンジを見るアスカ。
シンジはシャツを脱ぎ、アスカのシャツも脱がせた。乳房が軽く弾む。
流れに任せていたアスカだったが、『下は自分で脱ぐのが普通かな?』
などと考えた瞬間、「アスカ」と、シンジにベッドへ引かれた。
『来た』その時を実感する。
手を引かれるままに、ベッドの中央に座ると、シンジの両手がアスカの
顔を捉える。言葉も無く見つめ合い、唇を重ねる。
アスカは、シンジの頬やあごにもキスをし小さい声で言った。
「ひょっとしたら痛がるかもしれないけど…、気にしないで…」
感無量のシンジはアスカを抱き締め、アスカはシンジの重さに身体を任せた。
『さよなら…。加持さん』
シンジを見上げ、目を閉じた。
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