エピローグ

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砂浜だった場所から少し歩き、かつてミサトのペンダントを据えた場所へ二人は向かう。ミサトと再会する数日前作った墓標が3基今もある。
『綾波レイ』『渚カヲル』そしてアスカが作った、ドイツ語で書かれた『ママと弐号機』の木製の墓標。二人はそれぞれに花を手向ける。
アスカはその場にしゃがみ祈る。シンジは隣にたたずみ眼を閉じていた。
「いづれ場所移さなきゃダメかな?」アスカが碧い瞳をシンジに向ける。
「どーかな?そうなるかもしれないね」今は放置されている様な地域だが、将来的にはわからない。
「母さんの所に移す方がいいかな」母の墓標は第2新東京に移した。
「お義父さんはこのまま戻って来ないのかしらね?」立ち上がるアスカ。
「…たぶんね」そう答えたが、父の墓標はまだ無い。
赤城リツコ、伊吹マヤ、冬月コウゾウ、そして、加持リョウジ。
彼等は未だ戻らない。生死も不明のままだ。
二人はその場を後にした。
「あそこの展望台ってまだあるのかな?」車に乗るとアスカが言った。
「あるんじゃない?この辺は再開発入ってないみたいだし。…寄ってみる?」
「よし。行きたまえシンジ君」シンジは車を走らせた。

「へぇ〜。…景色はずいぶん変わったわねぇ」アスカが懐かしげに言う。
数年ぶりに訪れた場所は、そこからの景観を幾分変えていた。
「海がずいぶん遠くなったな」シンジが遠くを見渡す。
周囲は手入れがされていないが、海は再び青さを取り戻していた。
「あぁ、ちょうどココね?シンジに無理矢理されたトコぉ」アスカが柵を背にしながら笑う。白いワンピースが風に揺らいでいた。
シンジが苦笑まじりに小さく笑う。アスカの碧い瞳が悪戯っぽく見ている。
「ねぇ?シンジ…セックスしよっか?」
アスカが笑った。


 
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