第参拾壱話
『 雨音の調べ 』

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翌日、シンジは強い雨足の音に目を覚ました。
隣ではアスカが寝息をたてている。カーテンの隙間から外を見ると、スコールの様な雨が降っていた。今日は出掛けても仕方がないと思い、二度寝を決め込んだ。
しばらくまどろみの中にいたシンジは、気配を感じて目を覚ます。
「あら、おはよぉ」
横になりながら頬杖ついたアスカが声をかける。
「もぉ〜お昼よ。寝ぼすけ」
シンジの顔をしばらく、見ていたアスカは笑った。

二人は遅目の朝食を終えると、シンジは放送電波を調べ、アスカは簡単に掃除などをしていたが、すぐにする事が無くなった。
アスカの提案で、店の売り物だったDVDで古い映画を見ることにする。
原盤は、フィルムで撮影された古い白黒映画で、ローマの休日という前世紀の名作らしい。
二人は三人掛けのソファーで並んで見ていた。アスカはラストに感激する。
しかし、2本目にシンジの選んだETが始まると、途端にアスカはつまらなさそうになる。どうやら宇宙人の人形にシラけるらしい。
ソファーの肘かけによりかかり、文句を言いだした。シンジは半世紀前の映画だからとなだめたりしてみるが、シンジの膝にドカっと足を乗せて
「つまんないぃ〜」と、断言した。シンジは何もそんな怒らなくてもと思ったが、次の瞬間音楽が変わり、画面に気を取られた。
それを見たアスカは、カチンときてやおら立ち上がると、横からシンジの膝に飛び乗った。向かい合う姿勢で、アスカはシンジの首に手を回し、ジロっと睨む。シンジが文句を言い掛けたより早く、アスカが言った。
「Hしよっか?」
その表情は、半分テレと半分ヤッカミの交ざったものに見えた。

シンジはアスカの言葉に、少しテレながら無表情に正面を見ていた。
目の前には、アスカの胸元があるのだが、見ないで何か考えている。
反応を待っていたアスカが顔を近付けようとした時、スカートがヒラっと動き、シンジの両手が、アスカのお尻を撫でる。
「スケベ…」
そのまま顔を近付けたアスカが、やっぱりねと言わんばかりに言う。
シンジはアスカをチラッと見て、そのまま開かれた尻の真下に指を這わす。
「ちょっ!ちょっといきなり…!」と、アスカか慌てた時にそのまま下着の横から指を滑り込ませ、直に裂け目に指を触れた。
「やだっ!ちょっと!」と上げた声は、キスで塞がれた。それでも、一度キスし始めてしまうと、不思議とトロンとした眼になるアスカ。
からめる舌が、唇を唾液で濡らし、吐息がもれる。
シンジの手がアスカの胸の膨らみをまさぐる。ブラ越しの感触は少し固く、もう片方の手で、ブラウスのボタンを外しにかかる。
しかし、それに手間取っていると、アスカがそれを見て自分で外し始め、一瞬、躊躇してから後ろ手にブラのホックを外した。シンジをうつむきぎみに見て、する事が無くなったアスカは、シンジの肩に両手を置き、自分からキスをした。
シンジの手は、アスカの左の膨らみを先端を人差し指と中指で挟むように包み上げた。それはすでに固くとがっている。
アスカも股間に当たる、シンジの硬くなったものの大きさを感じていた。
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