第弐拾参.九話『 痴れなる幸福 』

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第1日目…アスカは、正午をはるかに過ぎるまで、夜明けと同じ場所に佇んで、何も見ないような眼で水面を見ていた。
暑さに耐えきれなくなったのか、場所を移動し、近隣の廃墟で床を眺めた。
夜、尿意をもよおす。習性からか、隠れて済ます。
第2日目…喉が痛い。知らない家の流し台で、わずかに水が出た。飲む。
ガラスに写った自分の姿に、しばらく見つめ合う。
インターフェイスヘッドセットを外し、手で髪をとかした。
第4日目…崩れたビルの影の部分に座り、湖を見つめて過ごす。
第7日目…何かを思い出すかのように、時々、苦痛の表情を浮かべる。
独語で、何かを母親に何か話かける事が増えた。
第9日目…廃墟を徘徊する。電源ビルを見て、「エヴァ…?」と囁く。
第11日目…時々、場所を移動しながら、自分を否定する言葉を吐く。
その眼は終始虚ろで、動きが極端に少ない。
第12日目…一部崩壊した民家のバスタブに、残された水を見つける。
これも習性だろう。衣服を脱ぎ、数時間バスタブに浸かる。
「シンクロ率0…。エヴァパイロットたる資格無し。…私がここにいる
理由もないわ…」天井を見つめたまま、誰に語るでもなく呟く。
「惣流=アスカ=ラングレーだな?」ネルフ諜報部員に発見される。
即日、入院。
第15日目…シンジが入院当日から、毎日来る。この日生エロ本にされる。
第16日目…「まだ…生きてる」エヴァ弐号機内で、微かな覚醒の後、戦自、次いでエヴァ量産機と戦闘に入る。敗北。
サードインパクト起こる。
そして、前回のお話の冒頭へと続く。
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